北海道大学獣医学部で何を学ぶか

本学部共同獣医学課程では、下記の到達目標を目指して学修します。

 

  1. 獣医師としての任務を遂行するための論理性及び倫理性に裏打ちされた行動規範を身につけることができる。
  2. 動物疾病の予防・診断・治療、動物の健康の維持増進、公衆衛生等に関する卓越した知識・技能を持つことができる。
  3. 安定的な食料供給、家畜及び畜産物の安全確保、人獣共通感染症対策など地球規模の課題の解決に貢献するための国際的視点と知識・技能を持つことができる。
  4. 最先端の生命科学研究に触れ、生命現象の新たな発見や医薬品の開発などにおいて獣医学を基礎とした課題解決能力と国際的な活動を実践する能力を持つことができる。

 

このような能力を身につけるための授業概要は以下のとおりです。

 

入学してから卒業するまでの学修の流れ

 

 

北大・獣医学部入学

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1年:

総合教育部で学びます。一般教養教育として,様々な講義が文系・理系を問わず開講されています。これらの講義に積極的に参加して教養を身につけます。また、夏休みには獣医学導入教育として「農畜産演習」、「帯広基礎獣医学演習」が帯広畜産大学で開講されます。

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2年:

導入教育として「獣医学概論」、「札幌基礎獣医学演習」が北海道大学で開講されます。それと共に、共同獣医学課程の「専門教育」が本格的に始まります。専門科目では,獣医学の基礎・病態・応用・臨床に関する知識を習得することを目的していますが、この時期には動物体内の仕組み、反応や病気の基礎を学ぶため,解剖学・生理学・生化学・薬理学・遺伝学・免疫学・放射線生物学・微生物学・実験動物学などの講義や実習を履修します。

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3年:

ウイルス学・細菌学・原虫病学・寄生虫学・寄生虫病学・伝染病学・病理学・野生動物学などの講義や実習を通して,動物の病気の原因となる因子やその解析手法の基礎について学びます。

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4年:

食品栄養学、草地飼料学、家畜管理学などの畜産領域の授業に加え、公衆衛生学・毒性学などの環境科学や食品衛生,疫学、人獣共通感染症に関する講義・実習が行われます。さらに,外科学・内科学・繁殖学といった臨床獣医学に関する科目が加わります。

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5・6年:

臨床獣医学に関連の講義と実習に加えて、動物福祉や獣医倫理・法規といった獣医師としての導入教育が開講されます。5年生から附属動物病院などにおける診療に立ち会い,獣医療の実際を体験する参加型臨床実習が始まりますが、その前に全国共通の獣医学共用試験(平成28年度~)を受験します。また,いずれかの教室に所属し、卒業後の職域や興味をひく研究分野を考慮し、アドバンスト科目を受講します。さらには、課題研究の合間に大学院博士課程の入試対策や就職活動など、将来の獣医師および獣医学研究者としての責任を身につけていきます。獣医師国家試験が例年2月下旬に実施され、3月中旬に合格発表があります。

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北大・畜大共同獣医学課程卒業