動物の泌尿器と免疫の相互作用とその分子基盤に関する研究

近年、⾼齢化に伴うヒトと伴侶動物の慢性腎臓病(CKD) が増えています。ヒトのCKDは8⼈に1⼈が罹患する国⺠病であり、医療経済的にも早急な対策が必要です。伴侶動物では、特に15歳以上のネコにおけるCKD発症率が80%を超え、主要な死因として問題となっています。CKDは腎実質(⽷球体, 尿細管間質)の慢性炎症を特徴とし、その難治性は⾼齢者や⾼齢動物に深刻な⾝体的・精神的負担をもたらします。腎臓は再⽣能⼒に乏しく、その器質的変化は不可逆的であり、現状では対症療法に頼ります。ヒトと動物共通の加齢性疾患CKDの対策には、病気を根源から解き明かす⾰新的な研究によるパラダイムシフトが求められています。

  1. 尿路関連リンパ組織(Urinary tract-associated lymphoid structures, UTALS)の発見
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