〇牛の不妊症に関する研究~子宮機能異常による低受胎と腟を介したその治療法~
子宮内膜における上皮成長因子(EGF)というタンパク質の濃度は、牛の子宮機能と受胎性を評価する指標のひとつです。私たちは低受胎牛に認められる子宮内膜EGF濃度異常に着目して、その異常を予防・治療することにより牛の受胎性を向上させることを目指しています。
また、この子宮機能異常は精漿に含まれるタンパク質またはその部分ペプチドの腟内投与によって解消されることを私たちは明らかにしてきました。しかし、その治療機序は解明されていません。この機序を明らかにすることで、腟の繁殖生理学的役割の再評価と新たな受胎性向上策の開発を目指しています。
〇野生動物・動物園動物の保全繁殖研究
家畜種と異なり、多くの野生動物や動物園動物における繁殖生理は解明されていません。また、動物園動物は限られた個体で個体数や遺伝的多様性を維持しなければならないため、精液の凍結保存や人工授精など生殖補助技術の開発が必要とされています。これら動物種の繁殖生理の解明や生殖補助技術を開発するため、全国の飼育施設で飼育担当者・獣医師と連携して研究を行っています。
