Laboratory of Physiology, School / Faculty of Veterinary Medicine, Hokkaido University

北海道大学 大学院獣医学研究院・獣医学部 生理学教室

イオンチャネルとトランスポーターが織りなす生理機能の研究


イオンチャネルとトランスポーターは
細胞の生理機能にとって非常に大事なタンパク質です。
細胞の電気信号はイオンチャネルを介して生じますし、
細胞内外あるいは体内と体外の間の物の輸送の多くは
イオンチャネルとトランスポーターで行われています。

 

私たちはそういった細胞生理機能を生み出す
イオンチャネルとトランスポーターの機能解析を分子レベルから行っています。
更には、ウシ耳下腺腺房細胞など獣医学部ならではの細胞を用いることなどにより、
分子基盤が分かっていないトランスポーターを探索することや、
あるいは逆に機能が分かっていない膜タンパク質の機能解析を試みています。

 

イオンチャネルとトランスポーターが織りなす精巧な生理機能を、
一つ一つ丁寧に解き明かしていっています。

 

 

 

妊娠中の心身の変化 ~「つわり」って何だろう~

 

妊娠中、女性の体の中では様々な変化が起こっています。
その代表例として妊娠初期の「つわり」があります。
吐き気や匂いに対する嗜好性の変化、食欲不振、眠気など症状は多岐にわたり、
およそ80%の妊婦が悩まされると言われています。
しかし、ヒトに対してできる研究に限界があるためか、
その原因や生物学的意義については不明な部分が多く残されています。

 

ところで、ヒト以外の動物にも「つわり」はあるのでしょうか?
実はその問いに対してもはっきりとした答えが出ていません。
しかし、イヌやサルなどいくつかの動物種では
妊娠初期の食欲不振や体重減少が起こることがあると知られています。
分かりにくいだけで、実は哺乳類に広く共通してみられる現象なのかもしれません。

 

もし、マウスなどの実験動物でも「つわり」のような症状が認められれば、
非常に有用なモデル動物となります。
そこで、私たちはヒトにとどまらず動物を対象とすることで
「つわり」のメカニズム解明に挑みます!

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