研修獣医師制度

目的に合わせた“全科”と“専科”の2つの臨床研修制度があります

 “全科研修”は、内科、外科、麻酔・集中治療科、画像診断科の各科をローテーションし、1年間の研修期間を通して、幅広い分野における基礎的な臨床技術や知識を学びながら、診断への正しいアプローチ方法と最適な治療法を習得することを目指す研修制度で、エビデンスベースの小動物臨床を学びたい新卒獣医師・ジェネラリストを目指す既卒獣医師の方にお勧めです。また、専科研修の研修先を悩んでいる方にもお勧めです。

 

 “専科研修”は、専門診療科(内科、外科、麻酔・集中治療科)を選択し、全科研修よりもさらに専門的な技術や知識の習得を目指す研修制度で、その分野のスペシャリストを目指したい・苦手分野を克服したい既卒獣医師の方にお勧めです。なお、専科研修は原則として、当センター以外での2年以上の臨床経験あるいは当センターにて1年以上の臨床経験を有する方が対象となります。

全科研修の1年間は各科をローテーションします

  • 内科(5ヵ月間)
  • 画像診断科(1ヵ月間)
  • 外科(5ヵ月)
  • 麻酔・集中治療科(1ヵ月)

 

 この期間、各科での診療に加わり研修を行います。ローテーションの順番は研修医の希望や背景によって調節がかかります。研修内容は各科で異なりますが、専科研修の導入部を兼ねます。

 

 全科研修の修了後には、特に研修したい診療科を選択していただくことになります。

専科研修は各科で特色ある研修プログラムを備えます

  • 内科

  内科研修獣医師プログラム

 

  • 外科

  外科診療科研修プログラム

 

  • 麻酔・集中治療

  麻酔・集中治療担当

  

 

  • 画像診断

  

  

充実した学習環境の中で研修ができます

技術取得の支援

 内科・外科とも担当制で、教員と研修医の2人で1つの症例を診察します。初診や手術で関わった症例を継続して診察していく形式のため、それぞれの疾患動物の診断・治療・経過を一貫して経験することが可能です。

診察技術の習得

 2019年度ののべ診察件数は件と全国的にみても大学病院としてトップクラスに入ります。この豊富な症例数を経験することで新卒の全科研修医は、診断に近づく問診の取り方や動物の保定、採血、留置など基本的な診察技術を習得していきます。

 

 また、X線撮影、超音波検査、細胞診検査、内視鏡検査など、習得に経験と時間を要する技術も実際の症例を交えながら効率的に学ぶ事ができます。造影超音波検査や80列CTや最新鋭のアプリケーションを搭載した3テスラMRI、リニアック放射線治療(2019年度実績:200例)など二次診療施設ならではの画像診断技術、先端獣医療を経験する事が可能です。

手術技術の習得

  手術のために必要な基礎知識、麻酔管理などさまざまな症例を経験することで実践的教育をうけることができます。実際の手術は各研修獣医師の臨床技術レベルに合わせ、皮膚の縫合からエキスパートの直接指導を受けることができます。個人の技術と手術の内容にもよりますが、教員指導下での執刀医経験も可能です(飼主さんには許可をいただいています)。

 

 手術内容は、腫瘍外科(体表腫瘍、肝臓腫瘍、頭頚部腫瘍など)、一般外科(猫の尿管結石、胆嚢摘出、全耳道切除および鼓室包骨切り術など)、整形外科(前十字靱帯断裂、膝蓋骨脱臼、各種骨折など)、神経外科(椎間板ヘルニア、環軸亜脱臼、馬尾症候群など)と多岐に渡り、研修期間を通して様々な手術に参加する事ができます。

研修教育支援体制

 当センターでは、研修医教育プログラム(月3回程度開催)として、研修医向けに幅広い分野のセミナーを開催しています。外科学、内科学、腫瘍内科学、放射線腫瘍学専門医資格など様々な分野の国内外の専門資格を持ったスペシャリストをはじめ、当センターの教員による講義・実習を直接受けることが可能です!

 

 手術映像配信システムの導入により、手術のライブ映像を複数のタブレット端末にワイヤレスで配信する事が可能なため、手術室にいなくてもリアルタイムで手術映像を共有する事が可能です。また、過去に録画された手術動画を検索・閲覧することで、自分が参加予定の手術の予習や参加できなかった手術の復習、外科専門医の技術を盗み取ることも可能となります!

 

 北海道大学の有する学術論文データベースが利用可能で、ほとんどの獣医学関連論文と膨大な医学、生化・生理学などの論文が24時間閲覧可能です。また、動物病院および獣医学研究科図書室の所有する書籍を24時間閲覧可能であり、毎年希望書籍を新規購入しています。 

 

 医局では研修獣医師一人ずつに引き出しつきの机が割り当てられ、個人のパソコンからもインターネット環境が利用できます。

 

 

給料と実生活

 現在札幌市を中心とする札幌経済圏の総人口は約230万人と、十分な症例数を確保する立地条件を備えていながら、広大で自然が多いのが大きな魅力です。家賃や物価など、生活費が高い地域ではありませんので、研修医とはいっても贅沢をしなければ生活に十分な程度の額が支給されます。給料は臨床経験などから算定されますので、年数により変動します。また、当直の手当や休日の日数により一か月の給料が変動します。各種保険、通勤手当が支給されます。条件により給料は変動しますので具体的な金額はお問い合わせください。なお、年一回健康診断を無料で受診することができます。

 

 道外から応募される方には特に冬期間の厳しい寒さや降雪による不便に対する不安もあることと思いますが、一方で複数ある獣医大学の中でも札幌の中心街のすぐそばという立地、美味しいものがたくさんあるという点は大きな魅力です。また、緑あふれるキャンパス自体も非常に広く、四季の移ろいを感じることができます。北海道の雄大な自然に囲まれた環境で、のびのびと一緒に勉強しませんか?