診療科のご紹介

消化器科

食欲不振や嘔吐・下痢など、消化器に関する症状の診断と治療を専門とした診療科です。胃や腸だけでなく、肝臓や膵臓の病気にも対応しています。
消化器科は胃や腸を専門とするGIユニット、肝胆道系をメインとする肝胆膵ユニットから構成されます。消化器科では胃腸および肝臓、膵臓の疾患を、幅広く診療しています。加えて、各ユニットでは下記の5つの疾患に関して、新たな診断法もしくは治療法を開発するための臨床的な研究を行なっています。獣医師の先生、飼い主のみなさまの中で、当院の臨床的な研究にご興味をお持ちの方は、まずは当院までご連絡ください。

1. ミニチュア・ダックスフントの炎症性結直腸ポリープ
2. 慢性腸症と消化器型リンパ腫
3. 銅蓄積による肝臓障害
4. 超音波エラストグラフィによる肝臓硬化度の定量
5. 脂肪肝と肝臓腫瘍

 

連絡先
北海道大学動物医療センター 受付
電話 011-706-5239(8:30 ~ 17:00)/FAX 011-706-5278(24時間)
※ご連絡の際に、「ホームページを見た。〇〇の病気です」とお知らせください。
※当診療科の臨床研究に関しては、獣医師の先生のみならず、飼い主のみなさまからの直接のお問い合わせにも、応対いたします。

 

GIユニット

GIユニットでの臨床的な研究は下の2疾患です。

1. ミニチュア・ダックスフントの炎症性結直腸ポリープ
2. 慢性腸症と消化器型リンパ腫

 

炎症性結直腸ポリープ

ミニチュア・ダックスフントに好発する炎症性結直腸ポリープは、水っぽい血液の混ざる下痢のつづく病気です。症状を示した時には炎症を伴う比較的大きなポリープが存在します。そのため、手術で摘出する、もしくは抗炎症薬を飲むことで、症状は改善します。しかし、大きなポリープは病気の終末期であり、病気はもっと前から始まっています。下の図に示すように、腸のひだ(絨毛)の中に分泌液が異常に蓄積することで、絨毛が膨張し始めます。そこへ、炎症細胞が集まってきてポリープを形成して出血を起こします。

この病気のしくみがあまりわかっていないです。例えば、絨毛内に分泌液のたまる原因、また炎症細胞の集まる原因は不明です。さらにポリープの再発、大腸癌への進行も知られています。この病気が疑われる場合には、大腸内視鏡検査を行い、ポリープおよびポリープ周辺部の病理検査をすることで病気の段階を把握し、よりより治療法を選択する必要があります。

 

慢性腸症と消化器型リンパ腫

慢性的に(3週間以上)吐き気や軟らかい便といった胃腸症状が続くと、食が細くなり少し元気もなくなります。こういった症状を示す病気の中で、腸の炎症によるものを慢性腸症と呼びます。食事の変更や抗生物質によって症状が改善する場合も多くあります。しかし、こういった治療にあまり反応せず、かつ血液検査でアルブミン(Alb)が低値の場合には、必要な検査をして適切な治療に変えなければなりません。腸の炎症が重度、もしくは腸の腫瘍である消化器型リンパ腫の2通りが考えられます。消化管型リンパ腫でもステロイドに一時的に反応する場合もありますが、炎症と腫瘍では基本的に治療法が異なります。腸の炎症と腫瘍を区別するためには内視鏡による病理検査しかなく、できるだけ早い段階で内視鏡検査を受けることが推奨されます。

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肝胆膵ユニット

特に肝臓の病気を専門的に診療しています。

1. 銅蓄積による肝臓障害
2. 超音波エラストグラフィによる肝臓硬化度の定量
3. 脂肪肝と肝臓腫瘍

 

銅蓄積による肝臓障害

昔から、ベドリントン・テリアやラブラドールレトリバーでは肝臓に銅が蓄積して肝炎を起こし、やがて肝不全に至ることが知られています。近年、この2犬種に加え、いろいろな犬種で銅蓄積による肝炎の可能性が指摘されています。原因不明の肝数値異常があった場合、肝臓の銅濃度測定は診断に役立つ可能性があります。少し太めの針で肝臓の細胞を取ることで、銅濃度測定は可能です。この病気の治療はできるだけ早くから銅吸着剤を飲ませることですので、銅濃度測定を早期に実施することが望ましいです。

 

超音波エラストグラフィによる肝臓硬化度の定量

肝臓病が重くなるにつれ、肝臓は線維化して硬くなっていきます。一般的な血液検査で肝臓の線維化を評価することはできず、黄疸(体が黄色くなる状態)に気づいた時には既に終末期です。これまで肝臓の線維化を評価するには、開腹手術や腹腔鏡による肝臓の病理組織検査が必要でした。近年、医学の世界では『超音波エラストグラフィ』と呼ばれる超音波診断技術により、肝臓の硬さを測定できるようになりました。超音波エラストグラフィでは通常の超音波検査以上のことは必要なく、患者さんに非常に優しい検査です。現在、肝胆膵ユニットではこの技術の獣医療への応用を進めています。将来的には麻酔や手術を必要とする病理組織検査の補完もしくは代用として、超音波エラストグラフィを肝臓病の重症度判定、治療効果判定に役立てます。

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脂肪肝と肝臓腫瘍

病気や食生活が原因で肝臓に脂肪が蓄積した状態を脂肪肝と呼びます。ヒトでは脂肪肝から肝硬変を経て、肝癌に至ることが知られています。
犬の肝臓腫瘍は比較的多い疾患でありますが、多い理由など詳細は不明です。当科では、肝臓腫瘍とクッシング症候群が同時に発見されることを明らかにしました。クッシング症候群では脂肪肝に類似した状況になるため、2つの病気の関係が明らかになれば、将来の肝臓腫瘍を予防することが可能になります。

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