フロアマップ
1F
診察室
全12室を備える当センターの診察室です。飼い主様と丁寧なコミュニケーションを交えながら症状をみていきます。お気づきになられた「うちの子のいつもと違う様子」を何でも教えてください。
処置室
お預かりしたワンちゃん、猫ちゃんの身体検査や採血をするスペースです。診察中は飼い主様と動物たちははなればなれになってしまいますので、「うちの子はどこへ連れて行かれるんだろう?」と不安になるかと思いますが、実は飼い主様のいないところの方が検査に協力的になってくれる子は多いのです。診察室では飼い主様みてばかりいる甘えっ子も、ここでは歩き方をみせてくれたり、痛いところを教えてくれたりします。広いところをこわがる猫ちゃんはワンちゃんとは別な部屋で身体検査を行います。
ICU
当センターには片時も目を離せない、重症の症例も来院します。診察時間中の容態の変化にいち早く気付けるよう、症状が重い子は診察中ここでお預かりします。具合が悪い子には検査待ちの間にも点滴や酸素吸入など、体の負担を軽くする治療を先に実施してあげたいものです。“検査疲れ”などという残念な言葉もありますが、動物たちにとって、病院は“疲れるところ”ではなく“元気になるところ”であれるよう、最大限の配慮を心がけています。
画像読影室
撮影したx線、CT、MRI検査結果を画像診断医が読影いたします。ちょっとした異常を見逃すことのないように、どの獣医師も画像の読影には真剣です。
CT
X線を使って、体を丸ごと3D画像化できる装置です。頭部や胸腔内など、外からではわからない体の中の異常を非侵襲的により正確につきとめます。CT撮影には全身麻酔が必要なのが通常ですが、状態が悪く安全に麻酔がかけられない子のために、無麻酔での撮影も可能な高性能な仕様になっています。「検査のために体に負担をかける」のではなく、「具合が悪い子には無理のかからない検査法を」が基本です。もちろん、騒いでしまう元気のある子には麻酔が必要ですよ。麻酔は専門の麻酔科医がつきますのでご安心ください。
MRI
磁気の力を利用して体の内部をCTよりも詳しく撮影する特殊な機械です。動物でも脳や脊髄の病気が発見されることが多くなっています。現在では放射線治療や神経の手術の技術も発達して、これらの病気が治療可能になってきました。この装置は3テスラという非常につよい磁場で、通常のMRI装置よりも鮮明な画像を撮ることができますので、小さな体の動物の脳疾患の診断などに活躍してくれています。
X線検査室
体の内部を“写真化”するレントゲン検査の部屋です。きちんとした診断をするために、動物たちには一瞬だけまっすぐな姿勢になってもらいます。動物たちを上手にやさしく扱い、一瞬のまっすぐな姿勢を逃さず撮影するのも、専門の画像診断医や臨床放射線技師さんの仕事です。従来のフィルムやデジタルカセッテを用いたレントゲン検査ではなく、デジタルX線検査(DR)というシステムを採用しています。デジタルX線検査は、撮影した画像が瞬時にモニターで確認でき、撮り直しの回数も最小にすることができるシステムです。つまり、検査のために動物が窮屈な体勢を我慢しなくてはいけない時間を大幅に短縮することができます。
内視鏡検査室
いわゆる“胃カメラ”の検査室です。現在では胃だけではなく、食道や小腸・大腸の病気の診断も数多く行われています。また、検査だけではなく骨やおもちゃを飲み込んでしまったワンちゃんでは、この内視鏡を使っておなかを切らずに異物を取り出すことも可能です。良性のポリープの切除なども内視鏡下でできるようになってきており、体に優しい治療に一役買っています。
リニアック前室
放射線治療を受ける動物たち専用の麻酔をかける部屋です。病気によっては何回も麻酔をかける必要のある放射線治療ですが、専用の麻酔と覚醒のためのスペースを設けることで、治療がスムーズに進み、最短の麻酔時間(通常10分程度)で治療が終わるようにしています。
リニアック操作室
最新の放射線治療はたくさんのコンピューターを用いて行われます。目に見えない放射線を使いこなしてがんの病巣を狙い撃ちするのが放射線治療です。放射線治療はがん治療において強力な武器であると同時に、目に見えないビームを使いますので、不正確な照射が起こっても気づかれにくいという側面もあります。当センターでは、放射線が正確に照射されているのか、正常組織に放射線が当たりすぎていないか、様々な検出器とシミュレーションコンピューターを用いて何重にもチェックを重ねて、事故のない正確な放射線治療に努めています。
放射線治療室
強力なX線でがんの病巣を治療するリニアックという放射線治療機です。コンピューター制御されたこの装置からでるX線は、形や強さが常に調整されながらあらゆる角度から腫瘍の病巣を狙い撃ちします。放射線治療と同時にCT撮影もできる仕様ですので、毎回の治療時にCT撮影をすることで腫瘍の位置を正確に確かめて照射することができます。これによって正常な体の部分が受けるダメージ(放射線障害)の程度は最小限に抑えられます。また、2020年4月からは通常の4倍の速さで放射線が照射できる“高線量率モード”も搭載して、さらなる麻酔時間の短縮を目指します。
ドラフト室
抗がん剤を調剤や投与のためのお部屋です。抗がん剤を取り扱う人への影響に配慮して、この陰圧室(部屋の中の抗がん剤成分が部屋の外に漏れないように作ってある部屋)の中でのみ取り扱うきまりです。使い方次第で副作用が出てしまうことがある抗がん剤は、専門医資格をもった獣医師が用量を判断しています。ものものしいお部屋に見えますが、上手に使えば病気をよくすることのできるがん治療には欠かせない治療法です。
臨床検査室
当センターに来院する症例の中には、すでにいろいろな検査や治療を受けてきた経緯があり、病状が進んでしまった症例も多くいます。一日でも早く診断をつけたい、入院中の容態の変化もリアルタイムでモニターしたいとの思いから、できるだけ多くの検査結果が即日出せるように様々な測定機器を院内に揃えております。外来日だけでなく、土日祝日も入院患者のために稼働しています。
超音波検査室
いわゆる“エコー検査”をするお部屋です。妊娠中のおかあさんのおなかを見るように、麻酔も放射線も使わずにおなかの中の様子を観察することができます。「ここが痛むんです…。」と話してくれない動物の病気を見つけるには、とても重要な検査です。リラックスしておなかを触らせてくれるように、画像が少しでも見やすくできるように、部屋は完全個室で静かな暗めの作りとなっています。2020年4月からは最新のエコー機が導入され、これまでよりもさらに詳しい検査ができるようになっています。
入院室
どうぶつたちに検査中や治療の順番待ちをしてもらうための一時的な待機室です。陽の光が差し込み、ドッグランとも直結していますので、ケージだとトイレを我慢してしまう子はときどきお外に出してあげることができます。それでも、なるべく早く飼い主さんの元に帰したいですね。
カウンセリング室
待合室の一部ですが、入院が長期になってしまった子の面会をしたり、容態が不安定な子のご家族に一時お待ちいただくため、個室となっております。長期入院の動物たちの中にはどうしても毎日狭いケージでは滅入ってしまう子もいます。身体のケアには最善を尽くせても、心を元気づける力は飼い主様にはかないません。飼い主様に来ていただいて、個室で一緒にゆっくりと過ごしてもらうと動物の病状にもプラスに働くと考えております。入院動物との長時間面会をご希望の飼い主様、待ち時間中にご気分が悪くなってしまった飼い主様など、どなたでもご利用いただけます。ご遠慮なく受付にお申し出ください。
受付
当センターに来られた方はまずこちらで受け付けをしていただきます。常時カウンターに1-2名、バックに2名のスタッフが待機し、飼い主様からのご要望にお応えできるようにしております。待ち時間の確認、検査の進み具合などのご質問はもちろんのこと、近隣の施設(レストランや喫茶店など)のご案内もできますので、ご遠慮なくおたずね下さい。
待合
病院にくることは、動物たちにとっても飼い主様にとっても負担やストレスが大きいものと心得ます。待合室ではできるだけリラックスしていただけるよう、日光を取り入れ、動物同士が刺激し合わないように一定のパーソナルスペースを確保できるつくりを意識しております。入って右手がワンちゃん用待合、正面が猫ちゃん用待合となっております。待合室のトイレは動物と一緒に入れるつくりですので、大型犬の飼い主様でも安心してご利用ください。お車の中の方が落ち着けるという場合は駐車場でお待ちいただくこともできます(診察の順番が来たら駐車場のアナウンスでお呼びします)。
事務室
朝8時30分から17時まで、飼い主様からの電話相談に応じております。電子カルテシステムによって、お名前をいただくだけでお待たせすることなく担当医を確認し、ご用件をお伺いできるようにしております。また、ホームドクターの先生からの紹介状や治療経過のご連絡はFAXで24時間受け付けております。
2F
ラウンジ&リフレッシュコーナー
こちらはスタッフの休憩スペースです。「休むことも仕事のうち」。医療スタッフがきちんと休める環境が常にベストな医療を提供できる必要条件と考えます。動物病院というミスの許されない現場だからこそ、しっかりと交代で休憩を取って診断と治療にあたっています。
カンファレンスルーム
当センタースタッフの院内教育/症例カンファレンスや地域のホームドクターの先生がたと一緒に勉強会を開催するための部屋です。動物医療も日進月歩ですから、常に最新の知識にアップデートし続けるために、少しでも医療ミスのリスクを下げるために、症例の情報を共有するカンファレンスやセミナーは重要です。
研修医室
スタッフ獣医師用のオフィス、いわゆる“医局”です。レジデント獣医師・研修獣医師の先生が十分な自主勉強ができるように、全分野の参考書や医学系雑誌を取り揃え、検査画像や過去の手術動画も閲覧できるようになっています。医学系・獣医学系の論文や学術雑誌はオンラインでほぼすべて閲覧可能です。“研修医”というと「半人前?」と思うかもしれませんが、獣医師とはどんなに経験を積んだ者でも永久に気持ちは“研修医”です。どんどん新しくなっていく医学の発展においていかれないよう、常に最新のエビデンスに基づいた治療が提供できるように自己研鑽をしているのが研修医の先生たちです。
イヌICU
重症例の入院管理や術後の集中管理はここでします。小型犬用のケージ、酸素室、中/大型犬用のランがあり、中庭に直結してますので、おしっこに出してあげることもできます。
ネコICU
広いところや大きな音を怖がる傾向にある猫ちゃんの入院室はワンちゃんとは完全に分離し、遮音性の高い壁でワンちゃんの鳴き声を遮っています。猫ちゃんだけの静かな環境で一日でも早い退院にむけてリラックスして治療を受けてもらいたいですね。
回廊(1)
各手術室につながる手術エリアの廊下です。手術時の感染を防止するため、手術エリアには清潔度の高い服装をした一部スタッフしか入れません。手術を行う獣医師はさらにここで徹底した手指消毒を行ってから手術室に入室します。
回廊(2)
各手術室につながる手術エリアの廊下です。手術時の感染を防止するため、手術エリアには清潔度の高い服装をした一部スタッフしか入れません。手術を行う獣医師はさらにここで徹底した手指消毒を行ってから手術室に入室します。
導入室
手術を受ける動物はここで麻酔をかけて手術部位の神経ブロック(手術中の痛み刺激を遮断する局所の注射麻酔)などを行います。動物たちを不安にさせないよう、ここでやさしく麻酔導入したら、つぎに目が覚めるときはもう手術は終わって入院室のケージの中です。覚醒後の痛みの管理も引き続き麻酔科先生がコントロールしてくれますので安心です。
入院室
施設の紹介文章が入ります。○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○。
手術見学室
ガラス窓ごしに手術室を見学したり、現在進行形の手術をリアルタイムでモニター視聴したりできる部屋です。より多くの手術をより術者に近いアングルで繰り返し視聴できることで、スタッフ全体のレベルの向上に役立っています。院内LANで配信された手術動画はiPadでどの部屋からでも視聴できるようになっています。
歯石除去室
動物は歯磨きをしていても様々な歯周病にかかります。デンタルケアは歯についた大量の雑菌を飛散させるため、通常の手術室ではなくこの専用の部屋で実施させていただきます。
洗濯室&滅菌室
毎日大量に使う手術器具はすべて洗浄・滅菌して保管します。急な手術にも対応できるように、常時10件分程度の手術に必要な器具は滅菌してスタンバイされています。また、入院室で使用したタオル類は完全に消毒処理をして洗浄・乾燥させています。重症例を扱う病院だからこそ、院内感染の防止には細心の注意をはらっており、専門のチームを作って管理にあたっています。
施設のご紹介
2013年より、旧動物病院より、新動物医療センターに移転いたしました。動物医療センターは、12の診察室、カウンセリングルーム、5つの手術室、歯科治療室、3つの超音波検査室、2つのX線検査室、CT検査室、MRI検査室、高エネルギー放射線治療室、化学療法室、内視鏡検査室、集中治療室(ICU)などが完備され、地域の中核病院としてのニーズに応えられるよう整備されております。
設備
主な設備としては、多目的X線TV撮影装置、CアームX線透視装置、80列コンピュータ断層撮影(CT)装置、3T磁気共鳴画像(MRI)検査装置、ドプラ超音波診断装置、デジタル内視鏡装置、内視鏡手術装置、関節鏡手術装置、吸入麻酔装置、麻酔監視装置、高精度放射線治療システム、各種血液検査装置など、高度な獣医療・検査設備が整っています。